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ルイ16世様式プチポワンベッド<br />
フランス 1900年頃<br />

ルイ16世様式プチポワンベッド
フランス 1900年頃

「モナコのお城からお宝が・・・」フランスより朗報が入ってきました。ほんものの、こだわりのアンティークを求め続けきたひた向きな思いが、不思議な出会いを運んできてくれます・・・

モナコのお城から見つかった「ルイ16世様式プチポワンベッド」

フランス王妃マリー・アントワネットがこよなく愛したルイ16世様式とプチポワンの組み合わせは、当時の宮廷芸術に憧れた貴族たちの美意識が投影されています。
シングルサイズよりも小振りのサイズは、特別に貴族のお嬢様のためにオーダーメイドされたのでしょう。

フレームはフレンチ・グレーで彩色され、ルイ16世様式らしい洗練されたスタイルで構成されています。一針一針、手縫いで制作されるプチポワンが、贅沢にもサイドレールにまで用いられています。淡い水色やピンク、優しい色調のパステルカラーはマリー・アントワネットも好んだ色使いです。

モナコのお城に設えられたプチポワンのベッド・・・
ヴェルサイユ宮殿に憧れた城主夫人の思いが、この可憐なベッドには込められているようです。
マリー・アントワネットも愛したプチポワンの甘く優しい雰囲気は、貴族たちの優美な暮らしを追体験させてくれるでしょう・・・

  • 1.プチポワン刺繍

    1.プチポワン刺繍

    フランス語で「小さなステッチ」の意味を持つプチポワン刺繍。一針一針刺された目の細かい刺繍でデザインされる宮廷風景や薔薇のモチーフなどは、ヨーロッパの優美な世界を表現しており、最も芸術性の高い刺繍と言えるでしょう。一番目の粗いものでも、1cm角の中に50ステッチ以上を指し込み、細かいものになると、1cm角の中に300目も差し込まれ、その仕上がりは緻密で絵画のような美しさを誇ります。

  • 2.ヘッドボードに施された美しいプチポワン刺繍

    2.ヘッドボードに施された美しいプチポワン刺繍

    一つの額絵のように見立てたヘッドボードのプチポワンは淡い水色の枠に、バラやスミレなどのフローラル模様が可憐に描かれています。キャンバスの布地の糸と糸が交差したところを斜めにバックステッチで刺していくプチポワンの手法は、刺繍に厚みが出るのが特徴です。

  • 3.フットボードに施された美しいプチポワン刺繍

    3.フットボードに施された美しいプチポワン刺繍

    ヘッドボードと同様に施されたバラとスミレによる可憐なプチポワン刺繍。プチポワンは代々100年以上その状態を保つと言われるのは、この刺繍技法によるところが大きいのでしょう。

  • 4.サイドレールのプチポワン刺繍

    4.サイドレールのプチポワン刺繍

    サイドレールにも薔薇をはじめ華やかな花柄のプチポワン刺繍が施されています。

  • 5.貴族趣味による装飾と色合い

    5.貴族趣味による装飾と色合い

    ヨーロッパ貴族に愛されていたフレンチグレー(ブルーグレー)の彩色。フランスのお屋敷などでこのような色調の家具がディスプレイされているのを目にします。 ヘッドボードとフットボードの上下には、渦巻きのように見えるスクロール状の文様が施されています。そして、神殿の列柱を模した4本の柱には、上下のコーナーにロゼッタの装飾を施し、フルーティングとアカンサスの葉がルイ16世様式、新古典主義の崇高美を象徴しています。

  • 6.貴婦人に愛されたプチポワンベッド

    6.貴婦人に愛されたプチポワンベッド

    プチポワンのベッド、その希少性 アンティーク家具の中でもベッドは入手困難で稀少なものです。特にこのようにヘッドボード、フットボード、サイドレールに至るまでプチポワンが用いられているものは、大変珍しく貴重なものです。かつて王侯貴族や富裕層の人々のみが所有し楽しむことのできたプチポワン。その優美な世界は、時代を越えて、美しいものを愛でる女性たちの心を魅了し続けることでしょう。(このベッドは、お揃いのプチポワンのクッションカバーもございます)

  • 7.マリア・テレジアも愛したプチポワン

    7.マリア・テレジアも愛したプチポワン

    プチポワンが芸術的に開花した背景にはオーストリア、ハプスブルク家の繁栄が大きな影響を与えました。フランツ一世シュテファンの皇后であり、マリー・アントワネット母でもあったマリア・テレジアは、プチポワンをこよなく愛した一人です。ハプスブルク家が隆盛を極めた18〜19世紀にかけて、宮廷の貴婦人たちは余暇にプチポワンをたしなみ、次第にヨーロッパの女性達の教養としてプチポワンは広まっていきました。写真はマリア・テレジアとその家族。

  • 8.フォンテーヌブロー宮殿のマリー・アントワネットのブドワール(私室)

    8.フォンテーヌブロー宮殿のマリー・アントワネットのブドワール(私室)

    フランス最大規模の宮殿である世界遺産フォンテーヌブロー宮殿。数々の豪華な設えの部屋の中に、ブドワールと呼ばれるマリー・アントワネットの私室があります。棕櫚(シュロ)の葉や壷、スフィンクスなど、グロテスク文様の新古典主義でコーディネートされています。マリー・アントワネットの好んだ小花模様と融合した華やかさの中に知的で格調高い雰囲気が感じられる一室です。

  • 9.マリー・アントワネットとプチポワン

    9.マリー・アントワネットとプチポワン

    幼い頃は作曲家グルックにピアノの指導を受け、シェーンブルン宮殿でのモーツァルトとの微笑ましいエピソードも残る生粋のハプスブルグ家皇女マリー・アントワネット。14歳の時に後のルイ16世と結婚し、フランス王妃として数奇な運命を送りました。彼女もまたプチポワンを好み、ドレスのアクセントや調度品にプチポワンを取り入れました。写真はヴェルサイユ宮殿のマリー・アントワネットの寝室です。当時、世界の中心にいたフランス王妃のベッドにはプチポワンの刺繍が施されていました。

  • 10.ぺネロペの神話

    10.ぺネロペの神話

    作家ツヴァイクは伝記「マリー・アントワネット」の中で、叛徒たちから身を守るため時間を稼ぐアントワネットを「ペネロペのように、昼間織りなした織物を、夜はせっせと解いてしまう」と表現しています。ペネロペとはギリシャ神話に登場する女性。戦争から戻らない夫オデュッセウスを待つ間、再婚を拒むために、今織っている織物が織りあがったら再婚に応じると言いながら、夜にはその織物をほどいていた…このエピソードはプチポワンの由来とも言われています。写真はマリー・アントワネットが制作した刺繍の作品。

  • 11.ルイ16世様式(新古典主義)

    11.ルイ16世様式(新古典主義)

    パリのパンテオンは、ギリシャ建築の純粋性を表現した初期新古典主義建築の傑作と言われています。二本の足で大地に立つ、人間が人間であることを証明するこの姿を、神殿の列柱に見立てた古代ギリシャ人の理知的で調和のとれた美の創造は、究極の形式として普遍的な美の規範にまで高められました。18世紀になるとポンペイ遺跡の発掘と重なり、古代の人々が精魂を傾けた建築・美術様式を純粋に再現しようとする試みが起き、新古典主義は生み出されました。

  • 12.北欧にも影響を・・・

    12.北欧にも影響を・・・

    フレンチ・グレーと呼ばれるグレーに彩色されたこのベッド。本品の色に似た色合いです。一方でグスタビアン・グレーとも呼ばれ、グスタビアン様式のアンティーク家具などに見られる色調です。グスタビアン様式とはスウェーデンのグスタフ三世(1771〜1792)の時代のデザイン様式で、このようにグレーや白などに彩色されたものが特徴です。ルイ15世とも交流のあったグスタフ三世は、北欧のパリを作ることを熱望し、その治世はスウェーデンの「ロココの時代」と呼ばれるほどフランスの芸術・文化の影響を受けました。