ヨーロッパの歴史の中で、王者達の眼を楽しませてきたシャンデリア。世界から暗闇を追い払い、永遠の光をもたらし、やがて王の絶対的権力の象徴となった、豊かさの光源。
ご紹介する逸品は、装飾芸術の名に相応しい、ロココを象徴する華麗なブロンズ4灯シャンデリア。絢爛豪華で優美な姿。細部に渡り緻密に施される、高度な彫刻や金装飾の総てが、至上の美に捧げられる供物のようです。眺めることで、かつて城や由緒ある御邸を訪れた、貴族や外国からの使者達の歓喜と興奮が、ここに蘇えります。
天上界からこの世界にもたらされた、夢の贈り物のようなシャンデリア。眺めていると、いつしか魂が洗われるような、清らかな空気に包まれます。
光を灯すと、まるで、異なる空間に迷い込んだような、息をのむ瞬間。絢爛たる光を受けた黄金のシャンデリアは、いま、新しい命を得たかのような尊さです。
天蓋からそっと垂れ下がる幕の下に表現された、バラの花のガーランド、リボン、そしてグリーンマンといった彫金装飾の数々。心奪われるリボン柄のブロンズ装飾に魅了されます。
トップを美しく演出するブロンズ装飾緻密に装飾されたドレープカーテンと細かなバラの花のガーランド、そして、それらを優しくつなぐ可憐なリボン装飾。貴族趣味のモチーフが、豪華なブロンズ装飾により芸術性高く表現されています。
慶弔の印・グリーンマンが、彫金細工で格調高く装飾されています。神聖なる教会等の建造物に見られますが、シャンデリア装飾に使われているのは稀なことです。豊穣や多産を意味し、幸福を呼ぶと言われています。
オーダーで制作された特別なブロンズシャンデリア。いつまでも続く繁栄を願って、ロココに彩られた特別な一室に飾られていたのでしょう。きらびやかな輝きをまとった崇高な姿が、その願いを今に伝えています。