12世紀ヨーロッパ。西ローマ帝国滅亡以来の「中世の暗黒時代」が終焉し、花咲ける騎士道時代がやって来ます。神に忠誠を誓い、紋章を所有し、臣民を擁護し、勇猛果敢に戦う騎士。騎士達の精神的支柱であった教会建築は、キリスト教の復活と共に大聖堂へと進化し、「ゴシック様式」という荘厳な建築様式が、ヨーロッパの芸術や装飾に大きな影響を及ぼします。
その格調高いゴシック様式による、フランスはナポレオンⅢ世時代のフルダイニングセット。目にすること自体が極めて希少な「ゴシック様式」の家具。製作者マーク・アマタの名が刻まれ、かつての持ち主の紋章が入ったフルオーダーセットには、荘厳なたたずまいの至る所にゴシックを象徴するモチーフが散りばめられ、騎士達の気高い精神性が表現されています。ゴシック様式に設えられた荘厳な室内装飾のために、家具作家に特注制作させた特別なダイニングルームセット。その神聖な佇まいは、ヨーロッパの文化と歴史を物語っているようです。