1880年代
英国
オーク
W132cm D99cm H80cmまるで中世ヨーロッパのお城をイメージさせるオーク材の彫刻テーブル。英国のお屋敷から見つかったものです。威風堂々としたその存在感に圧倒されない人はいないでしょう。天板の幕板から足元の貫、4本の脚に施された手彫りの彫刻は、まさに富と権威を象徴し、当時の持ち主の気位の高さを湛えています。
19世紀、イタリアルネサンスの影響を受けた折衷様式の家具がリバイバルされ、本品のようにダークなオーク材に重厚な彫刻が施されたものが製作されました。アカンサスのブルボーズレッグの4本脚にエッグ&ダーツの幾何学文様の貫の彫刻、幕板には雄々しい獅子の頭が6ヶ所も施されています。特に獅子は古代より、太陽に匹敵する聖獣として、神聖な場所に表れてきました。その獅子をあえて45度に型どられた天板の四ツ角に施すことで、その存在感が増し、より威厳に満ちた佇まいに仕立てられています。
これほどのテーブルは当時、お屋敷の大ホールの中央などに装飾的に置かれていたことでしょう。まるでその家の守り神のように、崇高な空間を創り出し、他ではまず見ることのできない、持ち主のこだわりをそこに体現してくれます。