1900年代
フランス
マホガニー
W115cm D54cm H151cm均整のとれた美しい立ち姿の三面鏡ドレッサー、マリー・アントワネットも愛したデザイン様式、ネオクラシカルスタイルで構成されています。特にこのように高級なドレッサーはなかなか見つかる機会が少ない貴重なアンティーク家具です。本品はフランスで作られたもので、イギリスのお屋敷から見つかりました。当時の貴族、上流階級の人々の優雅な暮らしぶりを彷彿とさせる上品でエレガントな逸品です。
無垢材の上に美しいマホガニーの化粧張りが施され、特に天板のきめ細かい木目は、まるで淑女が纏うドレスの上質なヴェルヴェットのような光沢を放っています。引き出しの取っ手は、ネオクラシカルらしいオリーブの冠のモチーフを、そしてそのデザインに合わせた象嵌が四隅に丁寧に施されています。すらりと伸びた4本の脚は、神殿の柱のように真っ直で、脚もとの貫の曲線は、全体に柔らかな雰囲気を与えています。また、三面鏡のミラーは厚みのあるガラスを贅沢に面取りし、真鍮のアカンサスの装飾は、貴族の肖像画の額縁のような雰囲気を与え、鏡に映し出された姿をより美しく演出してくれることでしょう。
フランスで作られたこのドレッサーは、当時、イギリスに持ち込まれた花嫁道具だったのかもしれません。アンティークレースをふわりとかけ、カットガラスの美しい香水瓶や、ジュエリーを並べれば、華やかな時代の貴婦人の暮らしが、そっと心に蘇ってくるでしょう・・・