華麗な佇まいが見る者を魅了する、７段の引出が付いた稀少なコモードです。キングウッドの明るい色味と、華やかなお花の象嵌、可憐なリボンの合金細工など、随所にマリー・アントワネットの愛したモチーフがちりばめられています。

奥行35センチ、高さ140センチのすらりとしたシルエット。登頂部分には、贅沢に大理石の一枚板が張られています。クリーム色に、紫がかったブラウンが混ざり込み、優雅な色彩のグラデーションを示す大理石。
キングウッドの明るい色彩を背景に、浮かび上がる引出部分のお花の象嵌。花びらの色、茎や葉の色が丁寧に選び分けられ、様々な花の表情を楽しむことが出来ます。ロココの時代の貴婦人たちが趣味にした、押し花のような美しさ。リボンの曲線が、鍵穴をエレガントに囲み、魅力的なアクセントになっています。両脇の古典的な合金のデザイン。古典的で直線的なイメージに、端正な表情を加えています。そして、チェストには珍しいエプロンが付いています。アクセントに加えられた合金細工。古典的な壺を中心に、左右に萌えあがる若葉が広がり、永遠の繁栄を象徴しています。

かつての持ち主は、7段の引出に何を入れたのでしょう。お抱えの執事が、７段に一週間分のドレスやシルクのスカート、ジュエリーなどを忍ばせていた優雅な情景が思い起こされます。夢が詰まっていたコモード・・・高雅な貴婦人の姿が彷彿されます。