1880年代
フランス
ウォルナット
W160cm D218cm H162cm悠然と孔雀が羽を広げたような化粧張りの美しさと、圧倒的な存在感と迫力で見る者を魅了するこのベッドは、フランス、ルイ15世の時代、装飾芸術の頂点を極めたロココスタイルを優雅に体現しています。アンティークの中でも、ベッドは大変希少で、このように状態も良く芸術性に優れたものはなかなか手に入りません。
まず目を惹かれるのは、ヘッドボードとフットボードの美しいウォルナットの化粧張りです。雄孔雀が雌孔雀を魅了するために、美しく、雄々しく広げた羽を表現しています。放射線状に施された化粧張りは、より美しい木目を厳選し、サイドレールにまで施され、職人の技術の高さ、こだわりがうかがえます。また、フットボードは、天に昇っていく太陽のようで、力強さえ感じさせます。ルイ15世スタイルを象徴するトップのロカイユの彫刻は、とても彫りが深く、脚元やボード周りに舞うように施されたアカンサスの彫刻や何層にも面取りされた曲線に、軽やかな美しさを放つロココスタイルの魅力を実感して頂けるでしょう。
ギリシャ神話の女神ヘラの聖鳥とされる孔雀は、不死や復活の象徴とされ、このベッドもそのような意味を込めて制作を依頼されたものでしょうか・・・上質のウォルナット材の木のぬくもりと、フランス、ルイ15世スタイルの豪華な佇まいが、プライベートルームの格調をあげ、日々の活力の源となるでしょう。