1845年代
フランス
ウォルナット
W112cm D62cm H81cmギリシア神話の神の顔や葉飾り、そして脚部に用いられた宝珠状の装飾を金に彩ることで、すごみと華やかさが感じられる、ルイ・フィリップ時代のセンターテーブル。赤褐色とゴールドの色の組み合わせは有無を言わせぬ豪華さです。貴族階級のオーダー主が所有していたであろう、当時の華やかな生活が垣間見える貴重な品です。
木材を彫り上げ、表現された彫刻はきわめて精巧にできています。とりわけ印象的なテーブルの幕板にあるのは、頭頂部の太陽光を象った装飾からすると、太陽神アポロンなのでしょう。勢いのあるアカンサスとともに一族の隆盛を謳っています。天板を支える4つの脚もびっしりと彫り込まれており、上下の宝珠上の装飾にも葉飾りが見られるなど、流麗な意匠の中にも厳かな雰囲気が漂います。脚部をつなぐX字の貫にも連続模様が彫刻されており、職人の芸の細かさが見てとれます。
赤褐色の大理石の目も美しいもので、豪華に金色に塗られた木部との相性からこだわって選ばれたものなのでしょう。手間暇かけてつくられたことがきちんと伝わってくる、装飾芸術の粋と言える逸品です。
左右対称で調和のとれたルネッサンス様式の美しさが感じられるセンターテーブル。金彩のミラーと合わせて設えることで、宮殿の一角のような場をつくることができます。大理石の上には、スワロフスキーのテーブルランプや花を置き、ミラーに映り込ませることで、より華やかに演出してみてはいかがでしょうか。