1910年代
オーストリア
W・プレート(6枚) 直径22cm ・深皿(1枚)直径24cm ・角皿(1枚)直径26cm H・深皿(1枚)高さ5cm ・角皿(1枚)高さ3cm極彩色の煌びやかな絵付けが見る者を魅了するプレートセットは、1883年創業のオーストリア陶磁器メーカー、ヴィクトリア・シュミット社製の作品です。6枚のプレートに深皿と角皿がセットになった稀少なものです。英国で見つかったことから、特別にオーダーをし、英国にもたらされたものでしょう。(窯印にVAと金彩でイニシャルが入っています)当時の英国貴族や上流階級のものであったことを想起させる絢爛豪華な趣向に思わず引き込まれます。
東洋磁器への憧れを象徴的に物語る金彩の唐草模様や花柄は、英国ロイヤル・クラウンダービーのイマリシリーズを想起させるものの、下絵付けの深く艶やかな濃紺は、オーストリア、ヴィエナ窯の風合いを感じさせます。西洋磁器らしい中央と周辺の小窓のブーケは、赤やピンク、ブルーといった鮮やかな色彩で描かれ、一枚一枚の花弁まで繊細に表現されています。
テーブルにセッティングしたときの圧倒的な存在感は、まさに大英帝国の栄華を反映する神々しさを感じさせます。お正月やお祝いの席に相応しく、その格調高いおもてなしに、招かれたお客様から感嘆の声がこぼれることでしょう・・・