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アンティーク家具

チェア/スツール
ルイ15世様式 ブロンズ象嵌コモード
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HCH_0185

ナポレオンⅢ世 プリデュチェア

1870年代

フランス

オーク

W47cm D45cm H78cm

かつて祈祷台として使用されていたプリデュ(prie-dieu)チェア。神に祈る(pray to God)ことを意味するそのイスは、そもそも中世ヨーロッパで聖職者が使い始め、19世紀に入って敬虔な信者らによって一般に広められました。今回ご紹介のナポレオンⅢ世時代のプリデュチェアは、背面の高い通常のものよりも低く、可憐な佇まいである事から、お部屋に華を添えるサロン(サイド)チェアとして作らせた事が窺えます。

背のトップと座は布張り仕上げで、お祈りを捧げる時にはそれぞれ肘置き、膝置きとなります。ピンク地に白のラインと模様が入った、光沢感のあるデザインの布地は、持ち主が張り替えたものです。
オーク材を掘り出してつくられた背の彫刻は、木切れをクロスさせて括ったたいまつ、豊饒を意味する葡萄の葉や実、そして中央には新鮮な葡萄酒が入っていると思われる革袋が描かれています。躍動感あふれる彫刻や、ねじれの技術が高い、バーリーツイストさせた脚や貫など、手彫り職人の腕が惜しみなく発揮されています。

サロン文化が広まった19世紀ヨーロッパで、主自慢のお部屋に飾られていたプリデュチェア。祈りを捧げるための崇高な椅子を、当時の持ち主の様にお部屋を彩るサロンチェアとして飾ってみてはいかがでしょうか。