水色のメダイヨンに金彩のジュール、可憐なバラの絵付けがロココスタイルの華やかな印象を与えるトリオのカップ＆ソーサー。

産業革命の勢いに乗り、大陸とは異なる独自の発展を続けたイギリスの陶磁器界は、縛りのない自由な環境で、多彩な形状・絵柄の陶磁器を生み出しました。このカップ＆ソーサーは「フランスの華」と称された王立窯「セーヴル」の影響も垣間見え、大陸から優秀な陶工たちを招き、質の高い高級磁器を制作した名窯のものであることが伝わってきます。現代の陶磁器では味わうことのできない絵付けの細かさやあたたかみのある白磁の美しさは、ティータイムの時間をこの上ない贅沢なひとときにしてくれることでしょう。