1920年代
フランス
ガラス
W50cm D50cm H60cm夕暮れを思わせる朱色のガラスシェードと渦巻き文様が連なるロートアイロン(錬鉄)の装飾。アールデコ期を代表するガラス作家シュナイダー兄弟(ガラス)と、チャールズ・ピグ(錬鉄)による貴重なシャンデリア作品です。
シュナイダー工房によるガラスシェードは直径40cmもある大きなもので、色々なガラス粉末を混ぜ合わせる手法で製作されています。群青色とオレンジ色を行き来するお椀型のシェードは、実際の空からそのまま映しとってきたかのような複雑な色合いを醸し出し、見事に夕暮れの情景を再現しています。
ロートアイロンはチャールズ・ピグによるものです。渦巻き文様をかたどった錬鉄による作品を多く残している作家ですが、今作にもそのモチーフはしっかりと息づいています。また、錬鉄そのものにはびっしりと鎚目で縦線状の装飾が施され、シェードを固定する部分は美しい円形状に形作られているという手間暇掛けた仕上がりです。
時代を代表する作家の才能が融合して、実を結んだ芸術作品と呼ぶにふさわしい本品。シェードも錬鉄も状態が良く、同じ邸宅で長い時間を重ねていた事が窺えます。フランスの夕暮れ時が連想される、広大な自然界を感じさせる逸品です。
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