1920年代
フランス
オニキス
W33cm D33cm H105cm古代よりその風格と美しい肌合いに魅せられ、建築や彫刻などに用いられてきた大理石。その一種である淡いライトグリーンのオニキス(瑪瑙の一種)を全面に用い制作された本品は、神殿のオーダー(列柱)を彷彿とさせ、上流階級のお屋敷などに毅然とディスプレイされていた光景が思い描かれるようです。
オニキスは宮殿の装飾などに用いられてきた大変希少性の高い大理石で、当時、オーダーメイドで作らせたものでしょう。柱のように成形する職人の技術に感服すると共に、長い時を経ても、なお完品の状態を保っていることに、畏敬の念が湧いてきます。
さて、この花台にはいったいどのようなものが飾られていたことでしょう。クリスタルやシルバーの燭台、または陶磁器やガラスのベースに豪華にお花を飾っていたのでしょうか。現代でもエントランスホールや踊り場、ロビーなどに置かれたら、その空間を崇高かつ高級感溢れる雰囲気で満たし、美術品のようにその存在そのものもご堪能いただけるでしょう。