19世紀後半のフランスで生まれた希少なエッチングガラス。これほど美しく繊細なガラスを用いることができたのは、お城や貴族の邸宅などに限られていたことが想像されます。
エッチングは、化学溶液でガラスを腐食させて文様を彫り出す技法で、ガラスの表面に落ち着きのあるつや消しの仕上がりを施します。ベースを飾るあふれるばかりの豊富な花たちは、ブーシェやフラゴナールなどのロココ絵画の雰囲気を感じさせます。
エッチングガラスはステンドガラスの色彩表現とは異なり、透明感と不透明感のコントラストが最大の魅力です。室内に飾れば、神秘的な美しさをもたらし、エレガントで上品な雰囲気を与えてくれます。