1900年代
イギリス製
マホガニー
W129cm D45cm H191cm扉のステンドグラスや象嵌細工に、流れるように草花が描かれた英国アールヌーヴォーのショーケース。直線で構成されながらも、細部に有機的なラインを取り入れることで、自然の美しさを讃え、英国独自のアールヌーヴォースタイルを確立しています。
手仕事へ回帰が謳われたアーツ&クラフツ運動の流れを汲んだ英国アールヌーヴォー。材料にもこだわり、木部はマホガニーの無垢材でつくられています。曲線部分も贅沢に切り出された様は実に見事です。
扉にはめ込まれたステンドグラスには、緑の葉に、赤と青の花が開いたチューリップ。躍動感あふれる描写は春の訪れを祝うかのようです。象嵌にも可憐な花々が散りばめられています。描かれているのはスミレでしょうか。風に吹かれたその一瞬を切り取ったかのようにはかなげです。ところどころにマザーパールや金属による象嵌も見られ、花々の短い生命のきらめきを表現するのに効果的に用いられています。
自然界の美を取り込むことで、生活に彩りを与えてきた英国アールヌーヴォーの家具。こちらのショーケースもその思想が息づいた見事な装飾家具へと昇華しています。ダイニングテーブルやサロンセットと合わせて、お気に入りのプレートや小物類を飾ることで、魅力的にリビングルームができあがります。