1850年代
英国
H38cm1851年のロンドン大博覧会にて、ヴィクトリア女王から「世界でもっとも美しい窯」と称賛された英国を代表する名窯ミントン。本品は、そのロンドン大博覧会で世界中から名声を得た、華麗なる時代に制作されたミントンによる作品。ペアによるミントンのベース作品は貴重であり、オリジナルで現存するものは大変稀少です。
華やかで気品高いピンク色が美しく、見るものを魅了します。洗練された究極の美・ネオクラシカル様式を体現した造形美は、ミントン史において最高の作品を制作していたこの年代のものに見られる芸術性高い仕上がりです。白磁による躍動感ある「天使」と「女神」は、美の象徴として優雅に描かれています。また、天使の横にはホワイトドラゴンの装飾が施されています。シンメトリーで設えられた洗練美の室内装飾の中、本品が優美に、格調高く飾られていたことが想起されます。
英国磁器の世界に多大な足跡を残した、1793年創業のミントン窯。大英帝国時代の繁栄と共にミントンが最盛期を迎えた、輝かしい栄華を今に伝える特別な作品です。